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キンモクセイの香る夜。
記憶すること。
昔からこの作業が苦手だったから、世界史や英語は大嫌い。
数式や理論を押さえておけば自分で導き出せる数学や化学の方が、多少なりとも愛着が沸いたのは当たり前の流れ。
ま、大学にもなると、数学も化学も記憶の域から抜け出せるのはほんの一握りの人だけだってことに気付くんだけどね(笑)

そんな記憶が苦手なオイラでも五感の記憶は人並みに発達していたようで、感触、温度、香り、音・・・日常生活内では完全に忘れていたとしても、瞬時に記憶の奥底から関連づけられた記憶を大量に引っ張りだせる。
正しくは、自ら引っ張り出すのではなく、オイラの意思に関係なく溢れ出てくるという方が正しいかも知れない。


先日電車を乗り換えようと新宿を歩いていたとき、ぼーっと携帯を眺めていたオイラの肩をポンポンとたたく人がいた。
??何だ?
携帯から視線をはずし、肩を叩いた主を見上げたら、そこには今まで一度も見たことがない男性が立っていた。
??何だ?
理由はわかんないけど、大丈夫?
??はぁ?
いや、キミ・・・涙。大丈夫?
へ?

気付いていなかったのはオイラの方で、携帯眺めながらぽろぽろ泣いていたらしい。
悲しい出来事があったわけではなく、たぶんさっきすれ違った誰とも分からない人の香りに触発され、オイラの体にすり込まれた昔の記憶がオイラの意識とは関係なく、過去の感情を引っ張り出してきてしまったらしかった。
無意識で泣いてるとか自分でわらける。
もういろんなこと忘れちゃってるのになぁ・・・。

大好きすぎて大嫌いになったあの香り。
最近同じじゃないけど同じ類いの香りがするシチュエーションに、いろんな記憶が揺さぶり出されているのかも知れない。
早くこの記憶をきれいスッキリ塗り替えたいのにねぇ。
そんなピンポイントだけ記憶力が発達してるとかやだやだ。

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駅からの帰り道、突然ふわっと優しい香りに包まれた。
ふと見上げると、満開のキンモクセイがお帰りなさいとオイラをのぞき込んでいた。

キンモクセイの香りがいってらっしゃいと見送り、お帰りなさいと迎えてくれる毎日は、案外悪くない。
オイラの記憶にキンモクセイが追加されるのもそれほど遠い未来でもなさそうだ。

キンモクセイは「よい」記憶にひも付けられればいいなぁ・・・。
ささやかな願い。
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by keko37 | 2012-10-21 03:43 | つれづれ。